ポルトガル紀行:5日目(8/25) ヨーロッパ大陸最西端「ロカ岬」
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シントラの西10km、ユーラシア大陸(ヨーロッパ大陸)最西端の「ロカ岬」へ。
宮本 輝著 『ここに地終わり 海始まる』を読んだ10年近く前から、一度訪れたいと思っていた「ロカ岬」。
物語は、リスボンから投函されたこの岬の絵葉書から始まります。ロカ岬についてはほんの数行書かれているだけなのですが、何故か殺風景なこの地に惹きつけられた私。

北緯38度47分、西経9度30分。西には大西洋が広がり、その遥か先にはポルトガル領のアゾレス諸島が点在します。
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岬には、観光案内所と1軒のみやげ物屋兼レストランがあるのみ。
標高140mの断崖絶壁の上に、十字架の石碑が建っています。
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ポルトガル紀行:5日目(8/25) ヨーロッパ大陸最西端「ロカ岬」_a0039199_19422862.jpg石碑には、ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの叙事詩『ウズ・ルジアダス』の一節が刻まれています。
(『ウズ・ルジアダス』の初版本はマフラ修道院の図書館に収蔵。あのコウモリを飼っている図書館です。)

  「AQUI...
  ONDE A TERRA SE ACABA
  E O MAR COMECA」


  「ここに地果て、海始まる」
 


この碑文をテーマにした宮本 輝の小説は、再生、再出発の物語です。

ロカ岬へは、シントラとカスカイスからバスが出ています。
シントラから40分、カスカイスから30分ほど。リスボンからの日帰り観光も可能です。

ここは、カモンイスが感極まって詩を詠んだ場所であるとともに、かつて大航海時代にはエンリケ航海王子やヴァスコ・ダ・ガマらの航海を見送った岬でもあります。
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ヨーロッパ大陸最西端到達証明書
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岬の観光案内所で発行される証明書。5ユーロと10ユーロのものがあります(これはツアー料金に含まれていたものなので、多分5ユーロのほう)。
古い書体の名前と日付、蝋印。とても素敵ですが、自分の名前すら判読が難しい(笑)。
名前は加工しましたが、名字の1文字目はそのままです。読めます?

裏面に7ヵ国語で訳されています。日本語は一番下。
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証明書
ポルトガル国シントラにあるロカ岬に到達されたことを証明します。ここは、ヨーロッパ大陸の最西端に位置し、「陸尽き、海はじまる」と詠われ、新世界を求め、未知の海へとカラベラ船を繰り出した航海者たちの信仰心と冒険魂が、今に尚、脈打つところです。




ここはいつも大西洋から吹き付ける風が強いそうですが、このときは現地ガイドさんも驚くほどの強風。「日本人は軽いから、幼稚園児のようにみんなで手をつないで歩いてね~」と(笑)。着いたときには綺麗な青空が広がっていたのに、あっという間に雲が押し寄せてきました。
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撮した写真はこれですべて。この後は、歩くのも困難な程の強風に、とても写真が撮れる状況じゃなくなりました(悲)。
by camille_31 | 2007-01-28 23:39 |  ポルトガルとグルメ
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