ポルトガル紀行:6日目(8/26) 首都「リスボン」(1) ベレン地区他
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最終地は、ポルトガルの首都「リスボン」。
ポルトガル南西部、大西洋に臨む人口約66万人の首都で、イベリア半島最長のテージョ川が大西洋に注ぐ河口に広がっています。
1755年のリスボン大地震で街は壊滅し、その後、都市計画に基づいて再建されたのが現在の街。「7つの丘の都」と呼ばれるほど起伏が激しく、地下鉄や市電、バスの他、ケーブルカーやエレベーターも交通機関となっています。
「良い港」を語源とするリスボンは、ポルトガル語では「Lisboa(リシュボア)」。

この日も朝から爽やかな青空の下、観光をスタート。
エドゥアルド7世公園
1902年にイギリスのエドワード(エドゥアルド)7世がリスボンを訪問したのを記念して造られた公園。
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傾斜地に広がる緑豊かな公園で、中央は幾何学模様の植え込みが作られたフランス式庭園になっています。両側には広い遊歩道があり、体育館や植物園などもあります。
一番上からは旧市街やテージョ川が見渡せます。

頂上にはためくポルトガル国旗。青空に映えます。
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でもこの国旗、裏側からの写真なんです。全然気がつきませんでした・・・(恥)。
緑は誠実と希望を、赤は新世界発見のため大海原に乗り出したポルトガル人の血を表しています。紋章は天測儀。

モラエスの生家
日本をこよなく愛し、作品を通して日本を世界に紹介したポルトガルの作家、ヴェンセスラウ・デ・ソーザ・モラエス(1854~1929年)の生家。
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建物の壁に日本語とポルトガル語で書かれたアズレージョが埋め込まれています。
ここを見るためだけに徳島からリスボンを訪れる人も多いのだとか。徳島市にあるモラエスの旧宅は、現在モラエス館となっています。
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坂の街リスボンには、3本のケーブルカーがあります。そのうちのひとつに乗りました。
市内を縦横に走るサンフランシスコのケーブルカーとは違い、リスボンのケーブルカーは坂を上り下りするだけのもの。とても短いです。
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一応時刻表はあるようですが、乗客がいないと出発しません。上と下とで連絡を取り合って、同時に出発。
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途中で上ってくるケーブルカーとすれ違い、
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あっという間に到着しました。


世界遺産に登録されている「ベレンの塔」や「ジェロニモス修道院」などがあるベレン地区は、1755年のリスボン大地震にも耐え、大航海時代の栄華を今に伝える場所。

ベレンの塔
テージョ川河畔、河口近くに立つ、マヌエル様式の小さな要塞。1515年から5年かけて造られました。正式名称は「サン・ヴィセンテ砦」。
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マヌエル1世がリスボン港防衛のために建てた船舶の監視要塞で、以来数百年にわたって貿易船の通関手続きを行ってきました。
下部はカラベラ船、上部はポルトガルの城をモチーフにしています。装飾はマヌエル様式。優雅な白い外観から、「テージョ川の貴婦人」と呼ばれています。
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高さ30mの6階建て。4階以上は王族の居室、3階は兵器庫、2階は砲台、そして1階は潮の干満を利用した水牢。
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入口は小さく、跳ね橋が掛けられています。1階部分に四角い窓が並んでいますが、潮が満ちると、ここから牢屋に水が入っていきます。美しい「貴婦人」の容姿に隠された残酷な仕掛け・・・。
現在では、上流からの土砂の堆積で次第に川底が上がってしまい、満潮時でも色が変わっている部分までで、水牢部までは満たないようです。現在中は博物館になっています。

この「ベレンの塔」と後程訪れる「ジェロニモス修道院」、ふたつ併せて、1983年に世界遺産に登録されました。

4月25日橋
1966年に完成した全長2,278mの吊り橋。リスボンの市街はテージョ川の北岸にあり、この橋で南岸と結ばれています。上段は車、下段は鉄道専用。
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発見のモニュメント
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テージョ川河畔、バスコ・ダ・ガマがインドへ旅立った場所に立つ、船を型どったモニュメント。1960年、エンリケ航海王子の500回忌を記念して建てられました。
高さ52m。エレベーターで上まで上れるそうですが、私たちは外からのみ。
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カラベラ船を手に、船首に立つのがエンリケ航海王子。その後に、天文学者、宣教師、探検家、地理学者など、大航海時代の英雄が両側に続いています。
3番目に立つのがヴァスコ・ダ・ガマ、後ろ(船尾)から2人目はフランシスコ・ザビエル、反対側には詩集を持ったカモンイスがいます。

「発見のモニュメント」の前の広場には、大理石のモザイクで世界地図と各地の発見年が記されています。全体の写真を撮るのを忘れたのですが(汗)、日本の発見は1541年。
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鉄砲を伝えたポルトガル人が種子島に漂着したのは1543年ですが、この1541年は、ポルトガル船が豊後に漂着した年だそうです。

「発見のモニュメント」前から、マリーナを挟んで、「ジェロニモス修道院」が見渡せます。
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全景を写すのが不可能な巨大な修道院。次はこの「ジェロニモス修道院」を見学します。
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by camille_31 | 2007-02-19 23:52 |  ポルトガルとグルメ
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